というので、つれて行って貰わせてあるわけです。この間はお恭ちゃんの兄さんが二人づれで来て、よろしくとたのまれました。大切に可愛がられている娘です。だからうちへ来ても変に引こんだところなくて、家の者としての気分でいてようございます。その点では、私は仕合わせだと思って居ります。
 ここまで書いたのが十一日。きょうは十八日です。その間ずっと書きませんでした。
 けさ、十六日づけのお手紙着。ありがとう。箱根のエハガキ、やっとつきましたそうですね。山の峯々遠けれど、という次第ですね。林町の父、そんなこと云って居りましたか? ストーヴの前の光景やいろいろよく覚えていて、あの重い剣をこしらえ直した火をいじる道具をもって話していたりしたときの様子まざまざ浮びますが、その話は忘れていました。父は大変歓待したいと思ったのね。
 国府津の海では、私又別のことを思い出すの。虹ヶ浜のこと話して、私が泳げないと云ったら、そして、きまりわるいと云ったら、「夜教えてやるよ」と仰云ったこと。今年行ったらどういうわけか珍しく、この体に海の水をサアサアとあびて見たいと感じました。それにつれて、一度ならず「夜教えてやるよ」、
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