から一つの例外ですけれど。でも、夏寒かしら。私にはどうしてもあの線の表情が見なれたものなのだけれど。独特なのよ、御存じ? 非常に一種のトーンがあって、それは、あなたが何か一寸み[#「み」に傍点]を入れてものを仰云るとき、背骨をごく表情的にお動しになる、あの感覚がいつも線に出ている、それなのだけれど。まあ、いいわ。私はこの夏寒むは未解決のままでいいの。なかなかそこにいいところがあって。
麻の手拭は、木綿よりアセモをなくします。くびのところにアセモが出来ていらっしゃるように思いましたが見ちがいでしょうか。枕につくところムンムンすることねえ。何かいい工夫はないものかしら。しきりに考えているのですけれど。座布団なんかは駄目ね。むしろかたいものを何かでくるんで、頸のところをすかすようにした方が、いくらかましかもしれません。水枕なんて夢物語の一つでしょうねえ。
美術刺繍の花弁の形、なかなかいいでしょう? やっぱり夏寒む的でしょう。
ああ、それからこの間のシャボンはアセモのこと考えてホーサン石ケンです。いくらか、普通の石ケンよりはましでしょう、あれがなくなった頃又お送りします。夏はああいうのの
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