のはお世話にならないのだから、と。
 私の代りに多賀ちゃんは便利ですね。いろいろの点、島田のこともお話しになれるし、様子もおわかりになるし、寿江子がゆくより気もおけなくて本当にうれしいと思います。
 四月から来る筈だった子、駄目になりましたし、多賀ちゃんの学校の方はお話したようなわけですし、一週に二度ぐらい裁縫に行って、夜一寸英語行ったり、丁度よろしいでしょう。
 私は、今月はこまごましたものばかり多いのですが、大体十日迄にすまして、しまえる予定です。それはそれで、又あといろいろあって。なかなか四月に入って、ごたついたものぴったりやめるというわけに行かないのでこまります。今から先の分は断然おことわりです。
 新しい『文芸年鑑』一寸開いて見て、何となくハハアという感にうたれました。入っている写真もそれぞれの意味で、日本文学にとって歴史的なものをふくんで居ります。文学史というものの性質を、考えさせるものです。文学史とは、こういうものに描き出された面が果して文学史でしょうか。文学史の材料というものも考えます。文学史は其々の時代の作品に即して行かないと、どういう方へ漂流するものであるかというこ
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