ーギニアのレイと赤道直下の小島ハウランド島の間、彼女自身によって「全コース二万七千|哩《マイル》の中最も距離長く難コースと思われる」地点で消息を断ってしまった。この一周飛行に当って、彼女はジャナリスムに寄稿する契約をもって居り、飛行の間のノートその他を土台に相当書いた、レイを出るときまで。それを良人であるプトナムが編輯したものです。写真を見ると、いかにもさっぱりした快い風貌の女のひとです。飛行機に対する熱愛とともに、彼女が女の生活能力の拡大について常に熱意をもっているところ(アメリカにおいてさえも!)自身の仕事をもその一実例としての責任感で当っているところ、又飛行機に関して、現代の機械の進歩は、各細部の性能の特殊化の方向にばかり向けられて居り、速力を増すことにのみ向けられている。僅か四|呎《フィート》ぐらい(四方)の操縦室に見たり整えたりしなければならないものが百以上あって、これは飛行士をつからせる、もっと単純化すのが一歩の進歩ではなかろうかと云っているところなかなか面白く感じました。安全率を高めるための配慮がもっとされなければならないとも云っている。忙しい操縦の間に十何時間も食事なし
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