い。出勤はもう問題でありません、御飯ですもの。
家も、心がけているがなかなかです。本当に歩く距離でなくても十五分ぐらいだといいと思います。尤もこの頃は大分馴れて、大して苦でもないけれど。
おひささんの結婚話もまとまりそうですがいつ頃までうちにいられるか、代りがあるかないか。ない方が多く、そうとすれば、又考えようがあるわけです。それは又もうすこし先のこと。
すっかりおなかがすいてしまいました。では珍しくすこし余白をのこしておしまい。その位空いてしまったの。
四日の手紙もう着きましたろうか。南江堂と金原たのみましたが、本やの名から本がきまって、そちらの状態についてどうなのかしらと考えられます。お大切に。体の工合どうでいらっしゃるということはやっぱりよく知りたいのです。
三月十一日 〔巣鴨拘置所の顕治宛 目白より(封書)〕
三月十一日 第二十一信
九日づけのお手紙をありがとう。くりかえしてよみ、心からの good wishes を感じ、ありがたく思います。作品のことについてここにふれられていること、そして又お会いしたとき云われた点、いろいろ深い興味と現実の諸問題をふくんで
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