的な自覚で改良されてゆきましょう。やっぱり体のため、というようなことからだけではモーティヴが強いようで強くない。仕事を割当てて見て、その必然が身につく方がたしかだし実質的です。ユーゴーまで! 実に笑ってしまった。だってね、ユーゴーが六時、十時と壁上にかいておいたのは何故か御存じ? あれは、決してそれが実行されず、何しろ当時のパルテノンで、徹夜して当時の文人が集ったから、それへの武装的布告だったのですもの。ユーゴーもまさかにその銘がここでこのように語られていようとは思いもよらないでしょうね。何と面白いでしょう。パンテオンのユーゴーの墓は立派でした。
読書のこと、きょう話に出た通り、何か仕事をしている間は、と云ったらきりがないということは本当です。それではいけないと思います。それに、出勤との関係で、急にキューキュー仕事をするということより、一日に少しずつ割当ててやってゆく方法をとらなければ仕事としても長つづきはしないことが明白になりましたから、来月からはキチンと実行して見ましょう。本月中は御容赦。
この頃は虫も退治され、栄養も心身ともによく薬も実に活力の源となるききかたをしているので、
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