逕gが来れば相当もつ、だがこっちからは、自分の重みで不安定。そういう風。本当に何と妙でしょう。自分の妻としての心持に関して終始あんなにつよく主張し通していて、二三ヵ月待てと云われると、それをきいたりして。
 私がこの間うち何だか苦しかったのは、何だか感情の問題として、どんな気でいるのかとそういう視線が手紙の奥にもあるようで、そこに云われていることとはおのずから別に切なかった。自分の誤っていた点がはっきり判ったとともに、私の自分での一心さと客観的な態度の誤りとの相互的な関係で、私があなたにも見られていることがわかって、誤りが明瞭に誤りとして却ってはっきり見えるようになりました。あなたが視るべきことはちゃんと見ると云っていらっしゃるその言葉の裡には最も深い愛と励しとも、こもっていて、視るべきことは単に私のネゲティブな面ばかりではなく、私の一心さも、努力も進歩も、それが現実にあればやはり広くちゃんと視られているのだという安心の上に立って、大いにやりましょう。私はどんなに貴方によろこばれたいでしょう! どんなに貴方によろこばれたいと思っているでしょう。では又

 十二月五日朝 〔巣鴨拘置所の顕
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