ウかお愛想だけで云いはなさらないから」とホクホクして、父さんが戻るやすぐ報告して居ました。アボちゃん、「あっこおばちゃんの小父ちゃん(あなたは、こういうむずかしい呼名の方なの、そういう云い方で、何か一組として分るのですって。)が、きょう、太郎ちゃん悧巧そうだって仰云ったでしょう。そう[#「そう」に傍点]じゃこまるわね、本当にお悧巧になりましょうね。」そういう会話をやって居りました。但、お茶をのんでいて、太郎が余り菓子をねだったとき。
 夕飯の前、私は大きい鼠になったり熊になったりしました。太郎は猫と兎。こんなにして、這ったり唸《うな》ったりしたの久しぶりだったので、大いに気散じになりました。太郎はこの頃、もうお伽話の世界での擬人法で遊べるから、なかなか面白い。一人前の対手になる。私が大きいねずみになって食堂の入口のあの重くて大きいドア(覚えていらっしゃるかしら)の蔭にちぢまっていて、猫に向ってとびかかる、そのとき前掛を頭から顔にかけてかぶって、丸い顔を尖った小さい顔にしてとび出したら、逃げながら、フロシキかぶらないんだヨ! フロシキかぶらない鼠ヨ! と盛《さかん》に抗議して、大笑いしま
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