謔、な瞬間の感じにうたれました。夜着くあなたからの手紙。何年もの間、朝しかうけとったことがなかった。朝、新聞とともにテーブルにのっている。私が起きておりて行って、それを見る。その感じと、しーんとした夜、外から真直来るあなたとは、何と違う感じでしょう。びっくりするような生々しいちがいがあります。迚も普通の手紙を見るときの顔付で見ることが出来なかった。肉体的で。二十四日の午後お書きになった手紙です。
 そういう雰囲気の裡で読まれたので、云われていることは、本当にこわかった。おしまいに来て、御自分でもそのことを云って、すこし笑っていらっしゃるので、私も思わず笑いましたが。尤もなことだから、私は強弁は致しません。でも一寸云いましょうか。あなたへの心持から、私は自分から固執するところがあったとも云ったし、強弁のようなとも云うけれども、それをあなたから、そのままの文字で私に向って使われることは少し辛すぎるところもあるのよ、何卒《なにとぞ》お察し下さい。私は別に固執性などは持っていないつもりですもの。
 面白いでしょう? 私のゆうべの気持は面白かった。あなたの羽織の袂を自分の肩の辺に感じながら一緒に
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