cを注文にゆきました。きっとこれはたけがたっぷりだろうと思います。どうか呉々お大事に。元気に。よくお眠りになって下さい。本を、どんなのをお買いになったか、つい訊かないでこまったと思います。どんなのを送ってよいか分らないから。重複しやしないかと思って。では又近々に
七月二十日 〔巣鴨拘置所の顕治宛 目白より(封書)〕
七月二十日 火曜日 晴天 第十九信
けさは、お手紙がもう着いているだろうと楽しんで下に降りて来たら、来ていない。武田長兵衛から新薬の試用が来ている。御職掌がら先生がたには御頭痛も多いことでございましょうから云々。私は頭なんか痛みゃしない(!)
今茶の間の机で珍しくこれを書いて居ります。この部屋は六畳で、となりの三畳の境をあけておくと北南風が通って案外に涼しいのです。
きのう今日は暑いが乾燥して居ますが、御気分はいかが? 御気分は元気でしょうがおなかの虫はいかがな工合ですか。掛布団を送り、只今筒袖のねまきになさる麻の着物とちゃんと袂のついた御新調とを送りました。
島田のお母さんからお手紙で腎ウ炎をなすったのですって。二週間おやすみになったって。生れてはじめて
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