れない勢で、植民地人民としての奴隷の境遇と、封建的搾取から解放された。
 進歩的な婦人たちは、初めて大っぴらに家族制度の圧迫と戦うことが出来るようになった。今は彼女たちも、ソヴェト権力に護られた婦人社会成員なのだ。二百八種もの民族語の新聞が刊行されるようになって来た。
 僅か三パーセント位しかなかった小学校入学率は、全ソヴェト同盟の文化水準向上につれてドンドン多くなって来た。五ヵ年計画で八歳からの全国学齢児童の国庫負担による就学は、勿論、各民族共和国、自治国を包含してのことだ。
 階級的技術を高めろ! というスローガンは、ソヴェト同盟全土に響き、実現されつつある。党婦人部は、労働組合と協力で、各民族に独特な手工業を中心とする婦人の婦人手工業組合、婦人技術講習会等を組織した。そこで、婦人たちは、先より上手に絨毯を織るように、編物をするようになったばかりではない。生産が社会主義的にやられれば、勤労者に得だという事実を学んだのだ。
 一九二六年に、ソヴェト同盟内の各民族の男女がどの割合で読書きを知っていたか。これは人口千人に対しての調査だ。
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