の人々が熱心に歌うインターナショナルの歌声で震えた。各国からの代表、歓び勇んでやって来たプロレタリア作家たちの到着だ。みんなは、みんなの母国語で歌った。が、モスクワの初冬の空気をツン裂いて、
「ああインターナショナル」
と歌われたとき、あらゆる国語の差別は消え全く一団の燃える声となって八方に響き渡った。
第二回革命作家国際会議がモスクワでもたれず、ハリコフ市で行われたのも、五ヵ年計画第三年目のはじめの記念的な出来ごとにふさわしい。ハリコフ市はウクライナ共和国の首府だ。十一月の氷雨がちのモスクワ市よりこの時節にはハリコフ市の方が気候がいいばかりではない。ドンバス炭坑区を近くに持ち、大国営農場、機械工場をもち五ヵ年計画とともにソヴェト同盟の南方地域では屈指の重工業、農業の生産中心地となった。
ハリコフ市を中心とするウクライナはソヴェト同盟のプロレタリア文学とも縁が深い。ショーロホフの「静かなドン」はドン地方のコサックの階級闘争史だ。フールマノフの「赤色親衛隊」もウクライナ地方が背景だ。映画「大地」はウクライナの豊饒な自然なしには創られなかった。
美術の方面でもウクライナは多勢の優秀な
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