ると、国境の山を登りきり、三ファルサングも降ると、イランでは最も西部の辺鄙を護る城がある筈であった。その前の時はアフラシャブの主張によって、わざとそれを迂回して中心を衝こうとした。ところがそれが失敗した上、要路に矢一つ受けない城が控えていたため、退却中でも、惨めな退却を余儀なくされた。彼等は、後の要心に、撃てと云う。スーラーブは、他の理由から、それに賛成した。彼は、出来るだけ早く、多くを殺さず自分も疲れないうちに……最も不幸な場合を予想すれば自分が死なない中――ルスタムを誘い出したかった。それには結局どうでもよいその城を攻め、一刻も早く、侵入の報告を中央にもたらさせるに如くはない。――翌朝未明に、ツランの全軍はその城塞が目の下に瞰下せる処まで降りていた。そして、十分の一の兵が真直に、丘陵に聳えている堡塁に迫り、残りは、遠巻にその周囲を取繞いた。
 三日の間、相当に烈しい戦闘が続いた。ツランの兵は手頃な戦いの玩具をあずけられたように、元気で、自信を以て働いた。
 矢の数を比較しただけでも、既に大体の形勢は定まっている。城主のフィズルは、悧巧にほどを見計らい、王から、卑怯の譏《そしり》を受
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