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京[#「京」に「西」の注記]の女は砂糖づけかあめのようで、東の女達はさんしょの様なすっきりとしたピンとしたところが有る、とは昔からきまった相場であるけれ共、この頃は江戸っ子と椋鳥とごっちゃになって九州のはての人と北海道の人とごっちゃになってしまったので東京にすんで居る人でも、随分ごっちまぜになって居る。毎日乗る電車の内にも見てほんとうの江戸っ子を見ることは一寸ない。往復の電車に一人も見えない時などには随分と心細く、キリリシャンとした角帯がなつかしい気になるが、京橋辺で思いがけない江戸っ子の女になんかあうとめっぽう心太くなってしまう。
私はもう十五にもなって居て……昔なら御手玉もって御嫁に行った年だのに、まだ大人の着物を引きずって着るのと戸棚の中に入って下を見下して居るのとが妙にすきで、鉛筆の先のまあるいのが大きらいでいそがしい時鉛筆がふとくなると涙がこぼれそうになる。イライラするとじきに涙が出そうになるかわりに、ふだんはそんなになき虫じゃあない。
「女は泣かなくちゃならないもので、男は働かなくちゃあならないものだ」と何かに云って有ったけれ共、この頃は女もないて許りいちゃあ
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