宮本百合子

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【テキスト中に現れる記号について】

《》:ルビ
(例)蝶番《ちょうつがい》

|:ルビの付いていない漢字とルビの付く漢字の境の記号
(例)大|巫山戯《ふざけ》をやっていた

[#]:入力者注 主に外字の説明や、傍点の位置の指定
(例)人  物[#ゴシック体]
*入力者注だけの行は底本に挿入したもの、行アキしない
−−
[#本文の台詞部分は2行目から、その台詞の最後まで天より1字下げ。]

    人  物[#ゴシック体]
  ヨハネス   (十八歳)
  エッダ    (十六歳)
  エッダの母親 (四十歳前後)

    場  所[#ゴシック体]
  デンマークの片田舎

    時[#ゴシック体]
  或る秋

[#ここから4字下げ]
幕開く

第一 エッダの家の中
下手に、大きな鉄の蝶番《ちょうつがい》の付いた木の大扉、開け放してあり、傍の壁の三段の棚の上には、上部に大小の皿、下段には、鑵、硝子瓶その他、料理用の小道具が置いてある。
直ぐ前が、石塊で囲んだ炉、鋸歯のような自在鍵から、円い煮物鍋が下っている。
椅子、薪木入等。
上手には、頑丈な、手彫模様の
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