し女性的な結晶のこまかさというようなものあり
○山と盆地
○下日部辺の一種複雑な面白い地形 然し小さし
○信州に入ると常磐木が多い。山迚も大きい感。常磐木があるので黒と白の配色。荘重 山と峡谷
○信州の女
○眼比較的大 二重瞼で、きっとしたような力あり。野性的の感
○蚕種寒心太製造
隣室の話
男、中年以上姉さんという女
もっと若い女、
芸者でもなし。品のわるい話。工女であった。
古女「こんだあ、上野公園や日比谷公園へつれてってくれないかね。」
古女「はぐれないようにして貰わなくちゃ」
○男「新宿は二十七日っきりだから、浅川だけだね、参拝するなあ」
中女「うれしいねえ」
「だけど月経がさ」
「フッ!」
男「いや 女は……見たような気はしないし、ちょいちょいちょいちょい――行きたくって――」
若女「車でとばしちまっただけで何が何だか分りゃしなかった、足でちっとも歩かないんだもの」
中女「宿賃いくらですってきき合わせたら、五円だって、えー五円? っていったのよ」
「あらいやだ」
「宿賃なんかとやかく云わないさ」
「大きなこと云
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