か創作方法の問題とか、今日いろいろ意見がいわれているが、今日の読者として土台その問題の本質が十分わからないまま、あれこれ論議をきいて、判断を迷わされることは、民主主義文学の発展にとって有害です。ブルジョア文学と民主的な文学の本質に立ったプロレタリア文学とはけっして同質の文学の両面ではなくて、プロレタリア階級が資本主義社会から発生してきた歴史的に新しいそして質のまったくちがった一階級であるのと同じに、プロレタリア文学運動は、ブルジョア文学と本質をことにした新しい文学の発展者として、出現したものです。こういうことが、やかましくいわれている実感でわかっていないから平野謙氏のように、偏執して火野葦平と小林多喜二は同じ歴史の二つの面にすぎないなどと、人間感覚の喪失した断定を下すことになるのです。そして、戦争によって無知にされ、価値判断を抹殺された今日の若い人々の間に、こういう信じがたい感情の鈍磨があることも、私たちは十分勘定にいれなければならないと思います。民主主義文学というものにしろ、日本の民主主義の本質が示しているとおり、そのひろい幅のうちに進歩的インテリゲンツィア小市民の文学をつつみながら
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