全文を、一冊の本はその全頁を通して読まれ理解されるのが自然だと思う。プロレタリア文学の伝承を忌避したがる一部の人々があるが今日力をつくして拒否すべきものは、文学運動までをああいう目にあわせた兇暴な治安維持法の変形した再登場である。わたしたちが人間として自然にもつ恐怖を主張し、その原因たる悪権力を克服しようとするならば、私たちは何よりも人民的な民主勢力の発展とその推進の力たる労働者階級の意識を肯定しなければならない。
[#地付き]〔一九四七十二月〕
底本:「宮本百合子全集 第十三巻」新日本出版社
1979(昭和54)年11月20日初版発行
1986(昭和61)年3月20日第5刷発行
底本の親本:「宮本百合子全集 第十一巻」河出書房
1952(昭和27)年5月発行
初出:「文化タイムズ」
1947(昭和22)年12月1日号
入力:柴田卓治
校正:米田進
2003年4月23日作成
青空文庫作成ファイル:
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