した日本的なるもの[#「日本的なるもの」に傍点]の迷子になることを予言しており、ヒューマニズムも同様に行方知れずになるだろうと言っておられる。日本的なるもの[#「日本的なるもの」に傍点]がこれらの人々の間で迷子にならざるを得ない理由というものは誰にでも推察出来る。けれどもヒューマニズムがそれと全く同じように行方知れずに誤間化されてしまうということは、そう簡単に言い切れないと思う。何故ならばこれ等の間でヒューマニズムは、よしや行方不明になろうとも、別のところでヒューマニズムは存在し続ける社会的な可能を持っているからである。[#地付き]〔一九三七年四月〕



底本:「宮本百合子全集 第十一巻」新日本出版社
   1980(昭和55)年1月20日初版発行
   1986(昭和61)年3月20日第5刷発行
初出:「雑記帳」
   1937(昭和12)年3月号
入力:柴田卓治
校正:米田進
2003年2月17日作成
青空文庫作成ファイル:
このファイルは、インターネットの図書館、青空文庫(http://www.aozora.gr.jp/)で作られました。入力、校正、制作にあたったのは、ボランテ
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