た。
          ――――
 政府――すなわち昔坊主達が君主政治をあやつっていたように、今日国家をあやつっている銀行家、代議士からなる貴族階級が、今やあらゆる学派の哲学者 あらゆる時代の権力者のひそみにならって、新しい言葉、古き思想で、善良なフランス国民を瞞着することの必要を感じている。

p.66「ははあ光栄か。情けない代物でね、買うときは高いが 保ちがわるくってね、
 光栄なんて、偉大な人達のエゴイスムのことじゃないだろうか。丁度幸福というのが、馬鹿な奴らのそれであるように。

 カルヴィン派 フランスにおける宗教改革の歴史[#この行はゴシック体]
p.67 十六世紀のアンリ四世とパリの同業組合

p.68 異教の擡頭につれて、パリでは警吏が町角の聖母像におじぎを強要した。ふみ絵の元祖?
一五六〇年頃

p.72 新教と「家庭」。市民生活の単位として。勝手にされぬ砦として。
 これは極めて大きいテーマである。イギリスにおいて、ミルトンの一夫一婦 純潔な家庭を称揚したパラダイス ロスト
フランスの人々も家庭というものの幸福のために坊主の追放を考えた。p.72のルカシュスの言葉
[#ここから1字下げ]
〔欄外に〕
 ドイツ ルーテル
 スコットランド ノックス
 フランス カルヴァン
イタリーの乱脈 メディシスの私生子万歳時代への反動として。
[#ここで字下げ終わり]

p.72 宗教改革とギルド=市民階級のもの、若武士《カデ》
○新教とヨーロッパ フランソワ・ホトマンによる連合国の観念。スペインに対する勝利の願望=ネーデルランドの支配者



底本:「宮本百合子全集 第十八巻」新日本出版社
   1981(昭和56)年5月30日初版発行
   1986(昭和61)年3月20日第2版第1刷発行
初出:同上
※「*」は不明字。
入力:柴田卓治
校正:磐余彦
2004年2月15日作成
青空文庫作成ファイル:
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