合され、人間はドイツ的理想にまで成長し、堪能となり混沌としていた要素は達成された静けさの中に結晶しつつ澄んで来て、修業時代からマイスターが出て来るのである。p.175

ロシア  |彼らの運命は《(ドストイェフスキー)》、自己にとって外的な意味でなく 内的な意味においてのみ存在するp.171
     彼らは現実に向っては何物も求めないで、初めからそれを超越して、無限のものへとゆくのである。
     価値のあらゆる証書、すなわち称号、権力、金というような目に見える財は、バルザックの場合のように目的としても またドイツ人の場合のように手段としても、ともに彼らにとっては価値がないのである、p.176

イギリス 英国流の小説の感傷的な因習が、迫力への意志を征服してしまうのである p.95
     英国では元来小説というものは一般に行われている道徳上の原則の図解にすぎないものでなくてはならぬ。p.95

     英国人らしい道徳観の肥満性
     ○イギリス文学における節度 道徳のキソまで手をつけようとしない。
     ○ユーモアの各種の起源
     ○しかしこの節度は大戦後やぶ
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