ツワイク「三人の巨匠」
――ドストイェフスキーの部(偉大な統一の破壊者、永遠の分裂者としての)――
宮本百合子

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【テキスト中に現れる記号について】

《》:ルビ
(例)長閑《のどか》

|:ルビの付く文字列の始まりを特定する記号
(例)英国人|の《的》

[#]:入力者注 主に外字の説明や、傍点の位置の指定
(例)彼の二重[#「二重」に「最大の」の注記]性格者たる
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 ツワイクの「三人の巨匠」p.150
○ワイルドがその中で鉱滓となってしまった熱の中で(監獄)ドストイェフスキーは輝く硬度宝石に形づくられた。
○災厄の変化者、あらゆる屈辱の価値の変革者としてのドストイェフスキー。
○彼は自己の生存の外的危険から最高の内的確実性を獲得し、苦悩は彼にとって所得となる、
○彼の芸術における悪魔的な価値変革力、
○運命に対する人間の勝利は、内面的魔術による外的存在の価値変革に外ならないという点から見れば 彼の生活は芸術的には悲劇であり 道徳的には並ぶものなき業績である。

p.159 ドストイェフスキーは運命に刻印された両極性(狂喜と破滅、明・闇、幸福と受難、広大に裂き開かれた感情
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