大会を開いた。ルナチャルスキーやブハーリンが列席して演説し、ロシア共産党(ボルシェビキ)の文学に関するテーゼを説明した。
 この時、既にはっきりと云われた。プロレタリア作家たちこそ、解放された光栄ある労農階級のものだ。たとえ、現在「同伴者《パプツチキ》」作家たちの業績がより目立っているにしろ、彼らは社会主義社会の発展につれて変化してゆくものだ。現在は幼稚だとしても、プロレタリア作家の未来は大きい。前進するプロレタリア階級の文化とともに、益々いいものが書けるようになる。ルナチャルスキーは、彼の永い演説の最後を「プロレタリア作家万歳!」という声で結んだ。
 同時にプロレタリア文学の発展と完成へ向っての鍛錬は、まったく自力でプロレタリア作家の努力によってされなければならないことも、明瞭に云われた。レーニンは云った。「文学は党の文学とならねばならぬ。」それは、党の方向に一致した階級の文学でなければならぬという意味だ。党のテーゼは言明している。党は文学のいろんな流派が持っている社会的階級的内容を、正確に識別するが、決して、その中の一つの傾向だけに党を結びつけることはしない。「全体としての文学を指
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