人が勢よく出入する。わきのガラス大戸の上に、今日もきのうも、赤いプラカートが翻っている。何かの祝祭か? そうじゃない。プラカートには書いてある。「われ等のところで機能清掃が行われている!」
「十月」に勝利した当時、プロレタリアートの技術は低かった。いろんな役人、技師、教授が、古い陣営の中から来ている。この重大な社会主義再建設期に、有害な妨害分子が巣食ってはいないか? とそのための掃除だ。
 春、集団農場中央や党の宣伝部から派遣されたコムソモーレツ、専門家たちは、彼等を支持する貧農中農らの働く耕地の泥にまびれながら、富農とその一味との激しい階級闘争を闘った。それは、かけねなしの「農村の十月」だった。或るコムソモーレツは、村の富農に窓越しに射撃されて即死した。
 或る村で、積極的な集団農場組織者だった村ソヴェトの役員が、或る日中央からの党員と、管内巡察に出かけた。森にかかった。いきなり道ばたの数丈もある杉の木が彼等ののってる荷馬車の上へ倒れかかって来た。ソヴェトに忠実な二人の活動家は圧死した。杉が倒れたのじゃなかった。その木のかげにいた三人の富農に倒されたのだった。そのほか麦穀倉庫への放火
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