等にあり、こういうところはソヴェトの新しい文化の中心となっている。
育児教育の方を見れば、一例としては新しい住宅建築共同組合で建てる建物の中には付属托児所を造るのを理想としてやっている。それでそういうものは最近非常に多くなって、多いところになると区の中にいくつもある。また工場では工場が托児所をもっているから困らない。
過去ロシアは非常に専制主義だった。それだから中学校に入るのにも、階級の低いものの子は(料理女百姓みたいなものの子)は入れなかった。だから中学へ入るのでも、養子に行って入るとかしなければいけなかった。普通は貴族か地主、軍人、技術家、大きな実業家の息子に限られていたが、今はプロレタリアート、働く者への教育は全部国庫負担にするということを理想でやっている。だから小学校は勿論専門学校も月謝を払わないで、職業組合が補助を与えて勉強させる。だから労働者の子供、農民の子供は第一列に入学させてもらえて、生活費を或る程度まで保証される場合があるから、若い人間は勿論喜ぶ。よくソヴェトの教育方針では個性の発育が阻止されるだろうという人がある。
勿論教育の基礎的方針は一斉に、学問と生産とを
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