の帝国主義侵略にあってだまっていられますか。
 支那の勤労大衆は立ち上って、あらゆる国のブルジョアの侵略絶対反対を叫び出した。支那に広いプロレタリアート・農民が自分の力で統治するソヴェト地方が出来ている。そこが中心となって反帝国主義侵略運動をおこした。
 白木屋の展覧会には、よくわけを知らない見物人に腹を立てさせるため、排日のビラだけを実によく集めて並べている。滑稽なことだ。支那の大衆は排日をしているばかりではない。排英です。排米です。そして、自分たちの国から支那のブルジョア・地主軍閥をも追っぱらい、すっかり働く者の国ソヴェト[#「ソヴェト」に×傍点]にしたいのです。
 ジェネ※[#濁点付き片仮名ワ、1−7−82]で国際連盟は、支那わけどりの割前について互にかけ合っているだけではない。どうしたら支那ソヴェト地方をぶっ潰すか、あわよくばソヴェト同盟もこの際ぶっ潰すかということを、熱心に研究している。
 わけ前については各国のブルジョアはいがみ合います。(この間ラジオJOAKで徳川公爵が国際連盟をこわがるナという、殿様らしくもないブルジョア・地主のメガホン役をつとめました。)しかし、一旦こ
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