ちゃらかしとくようなやつが、人のことがいえるかい。手前《てめえ》より乱暴なやつはねえんだぞ、圧搾器め!」波田は船長をも怒鳴りつけた。
「マ、せいぜいあばれて、警察で油をしぼられるがいいさ」船長は言った。
「おれの出て来るまで、手前は丈夫で生きているように、おれは祈ってらあ。途中で燃やされちゃわねえように気をつけな」
だが、船長は、早速《さっそく》引っ込んでしまった。
チーフメーツは、ボースン、小倉、宇野、西沢を連れて、二人の警官と共に海事局に行った。
彼らはそこで物の見事に首を馘《き》られた。
これが十二月三十一日だ。
藤原と波田とはランチで水上署へ行った。
正月の四日までは警察も休みだった。従って、藤原と波田は、留置所の中で正月を休むことができた。
彼らは正月の仕事初めから、司法で調べを受けた。そして治安警察法で検事局へ送られた。
検事は彼らを取り調べるために、彼らを監獄の未決監に拘禁した。
彼らには面会人も差し入れもなかった。あたかも彼らは禁錮《きんこ》刑囚のように、監房の板壁をながめた。
食事窓や、のぞき窓や、その他のすき間からは、剃刀《かみそり》の刃のよ
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