2−8]※[#「麾」の「毛」に代えて「手」」、42−8]※[#「麾」の「毛」に代えて「石」」、42−8]※[#「麾」の「毛」に代えて「鬼」」、42−8]」に白丸傍点]などの中の方を林の字に書くは誤なり。この頃活字にもこの誤字を拵《こしら》へたれば注意あるべし。
 ※[#「兎」の「儿」を「兔」のそれのように、42−10]※[#「免」の「儿」を「兔」のそれのように、42−10][#「※[#「兎」の「儿」を「兔」のそれのように、42−10]※[#「免」の「儿」を「兔」のそれのように、42−10]」に白丸傍点]共に四角の中の劃《かく》を外まで引き出すなり。活字を見るに兎《と》の字は正しけれど免《めん》の字はことさらに二画に離したるが多し。しかしこれらは誤といふにも非《あらざ》るか。
「つか」といふ字は冢※[#「土へん+冢」、第3水準1−15−55][#「冢※[#「土へん+冢」、第3水準1−15−55]」に白丸傍点]にして豕《いのこ》に点を打つなり。しかるに多少漢字を知る人にして※[#「わかんむり/一/豕」、42−12]※[#「塚のつくりのわかんむりと豕の間に一」、42−12][#「※[#「わかんむり/一/豕」、42−12]※[#「塚のつくりのわかんむりと豕の間に一」、42−12]」に白三角傍点]の如く豕の上に一を引く人多し。されど※[#「わかんむり/一/豕」、42−13]《ぼう》※[#「塚のつくりのわかんむりと豕の間に一」、42−13]《ほう》皆|東韻《とういん》にして「つか」の字にはあらず。
 ※[#「入/王」、42−14]※[#「兪/心」、42−14][#「※[#「入/王」、42−14]※[#「兪/心」、42−14]」に白丸傍点]などの冠《かんむり》は入なり。人冠に非ず。
 分貧[#「分貧」に白丸傍点]などの冠は八なり。人にも入にも非ず。
 神※[#「示+氏」、43−1][#「※[#「示+氏」、43−1]」に白丸傍点]の※[#「示+氏」、43−1]の字は音「ぎ」にして示扁《しめすへん》に氏の字を書く。普通に祗《し》(氏の下に一を引く者)の字を書くは誤なり。祗は音「し」にして祗候《しこう》などの祗なり。
 廢[#「廢」に白丸傍点]は広く「すたる」の意に用ゐる。※[#「やまいだれ」、第3水準1−88−44]《やまい》だれの癈[#「癈」に白丸傍点]は不具の人をいふ。何処にでも
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