萬葉集を讀む
正岡子規

−−
【テキスト中に現れる記号について】

《》:ルビ
(例)篦《へら》

[#]:入力者注 主に外字の説明や、傍点の位置の指定
   (数字は、JIS X 0213の面区点番号、または底本のページと行数)
(例)※[#「木+「孝」の「子」に代えて「丁」」、第4水準2−14−59]

 [#…]:返り点
 (例)天皇遊[#二]獵内野[#一]

/\:二倍の踊り字(「く」を縦に長くしたような形の繰り返し記号)
(例)なか/\に
*濁点付きの二倍の踊り字は「/″\」
−−

      (一)

 四月十五日草廬に於いて萬葉集輪講會を開く。議論こも/″\出でゝをかしき事面白き事いと多かり。文字語句の解釋は諸書にくはしければこゝにいはず。只我思ふ所をいさゝか述べて教を乞はんとす。
[#ここから4字下げ]
籠もよみ籠もち、ふぐしもよみふぐしもち、此岡に菜摘ます子、家聞かな名のらさね、空見つやまとの國は、おしなべて吾こそ居れ、しきなべて吾こそをれ、我こそはせとはのらめ、家をも名をも
[#ここで字下げ終わり]
 右は雄略天皇御製なり。文字は總て原書に據らず。籠には「コ」と
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