麗な、小さな市街で、カウボウイの群れが、肩を揺って歩いている、あの感じは、ちょっと他所《よそ》では見られませんねえ」
「ねえ、課長さん、あたくし――隠れていたことも罪になりますの?」
「飛んでもない! そんな馬鹿なことがあるもんですか。私だって、あなたの立場だったら、何日も逃げ隠れて、警察の奴等に鼻を明かしてやりますよ。参考のためにお訊きするんですが、この四日間何をしていらしった? はははは、じっとして――」
「何も食べずにいましたわ。お金も、泥棒する勇気もありませんでしたから」
「あの五弗は何うしました? 弟さんの上げた」
「この手の傷のお薬を買ったり、初めの二日程の食料や何かに費ってしまいましたの。一度サンタ・モニカへ出掛けて行きましたけれど、義妹の家の前を何度も通ったきりで、とうとう這入れずに、引っ返してまいりました」
「ちょっと好奇心でお訊きするんですがねえ。一体何処にいらしったんです」
「ずっとロスアンゼルスに居りましたわ」
「ロスアンゼルスの何処に?」
「――」
「まさか夜、町に寝て居たわけじゃあありますまい」
「随分恐ろしい思いを致しました。夢中でした」
亜米利加の
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