白髪赫顔の老乞食が近づいてきて、手相を見せてくれと言った。その、あらゆる天候によごれ切った、皺《しわ》のふかい顔と、奇妙なかたちの彼の椅子とを見ているうちに、私のあたまをこんな幻景《ファンタジー》が走ったのである。
底本:「ひとりで夜読むな 新青年傑作選 怪奇編」角川ホラー文庫、角川書店
1977(昭和52)年10月15日初版発行
1980(昭和55)年10月25日6版発行
2001(平成13)年1月10日改版初版発行
初出:「新青年」博文館
1929(昭和4)年10月号
入力:網迫、土屋隆
校正:門田裕志
2007年8月22日作成
青空文庫作成ファイル:
このファイルは、インターネットの図書館、青空文庫(http://www.aozora.gr.jp/)で作られました。入力、校正、制作にあたったのは、ボランティアの皆さんです。
前へ 終わり
全32ページ中32ページ目
小説の先頭へ
文字数選び直し
牧 逸馬 の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ
登録
ご利用方法
ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング