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九三 盗賊ならざる宣誓
アングロ・サクソン王エドワード(Edward the Confesser)の法律に拠れば、人十二歳に達したるときは、十人組(Frankpledge)の面前にて、「余は盗賊にあらず、また盗賊と一味せざるべし」という宣誓をせねばならぬことであった。即ち社会の秩序は、当初はかくの如き人民の相互担保によって維持せられ、後に進んで国家によって担保せらるるに至ったものである。
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九四 違約に対する刑事責任
現今の法理においては、違約はその性質上民事責任を生ずべきものとしておって、各国の法律、その点において規定を一にしているが、独りかの有名なるマコーレー卿(Macaulay)の立案に係る印度刑法においては、旅客運送契約の違約者に対して、刑事責任を負わしめている。これは大いに理由のあることと思われる。
印度において旅客運搬を業としているのは、土人の轎舁《かごか》きであるが、彼らは我国の雲助にも劣った、真に裸一貫の輩であるから、民事責任を負うて賠償するなどという事は、到底出来ない相談である。またその旅客の通行する地方には、森林沙漠などの荒寥
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