瘠我慢の説
瘠我慢の説
福沢諭吉
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【テキスト中に現れる記号について】
《》:ルビ
(例)立国《りっこく》
|:ルビの付く文字列の始まりを特定する記号
(例)人民|相分《あいわか》れて
[#]:入力者注 主に外字の説明や、傍点の位置の指定
(数字は、JIS X 0213の面区点番号、または底本のページと行数)
(例)努※[#二の字点、1−2−22]《ゆめゆめ》
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立国《りっこく》は私《わたくし》なり、公《おおやけ》に非《あら》ざるなり。地球面の人類、その数億のみならず、山海《さんかい》天然《てんねん》の境界《きょうかい》に隔《へだ》てられて、各処《かくしょ》に群を成し各処に相分《あいわか》るるは止むを得ずといえども、各処におのおの衣食の富源《ふげん》あれば、これによりて生活を遂《と》ぐべし。また或は各地の固有に有余《ゆうよ》不足《ふそく》あらんには互にこれを交易《こうえき》するも可《か》なり。すなわち天与《てんよ》の恩恵《おんけい》にして、耕《たがや》して食い、製造して用い、交易《こうえき》して便利を達す。人生の所望《しょもう》この外にあるべからず。なんぞ必ず
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