の観光客なら聖地を冒涜でもするやうに怒り出す所かも知れない、[#「、」は底本では欠落]そこを反つて興じたわけなのであらう。
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わが哀慕雨と降る日に※[#「虫+車」、第3水準1−91−55]《いとど》死ぬ蝉死ぬとしも暦を作れ
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君を思ふ哀慕の涙がことに雨の様に降る日がある。そんな日附の所へ、※[#「虫+車」、第3水準1−91−55]死ぬ日、蝉死ぬ日などと書き入れた暦を作らせて記念にしたい。こんな心であらうが珍しい面白い考へだ。暦のことはよく知らないが昔の暦にはそんな書入れがあつたのであらう。これも当時から相当有名な歌であつた。
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義経堂《ぎけいどう》をんな祈れりみちのくの高館に君ありと告げまし
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鞍馬山での歌。そこに義經を祭る義経堂がある。その前で祈つてゐる女がある。靜《しづか》さんのみよりのものでもあらうか、さうなら君は御無事で奥州秀衡の館に昔の様にして居られますと教へてやらうといふ歌だが、その裏にはこの女にはまだ君といふものがあるのに君のありかを知つてゐる私には反つてそれがないとい
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