のみ多く流るゝ自らのこと
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激し過ぎるといふものがあつたらどんなことだらう、又誰の事だらうと考へて見るとそれは自分のことであつた、それは自分の流す涙の多いことであつた。何事につけ晶子さんの涙は流れた、その多過ぎることを御本人が最もよく知つてゐたのである。
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音立てて石の山にも降れよかし下の襟のみ濡らす雨かな
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陰気な五月雨などの降りつづくのをもう沢山だ、降るなら夕立のやうに音をたてて石の山にでも降つたら如何であらう、さうしたら定めて降り足りるであらうに、めそめそ女の泣くやうに降られては人間もあきてしまふといふのである。
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かぶろ髪振分髪の四五人の子を伴ひて春風通る
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これは町家の春の風景で、春著を著飾つた女の子が四五人羽子板か何か持つて急ぎあしで通つた。まさに春風に率ゐられた形だ。風の擬人を作者は幾度か試みたが、この歌が最も成功してゐる様である。
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重ぐるし春尽く我が上に残り止まる心地こそすれ
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春の終り
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