に会釈し廻る趣きである。

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君亡くて悲しと云ふを少し越え苦しと云はゞ人怪しまん
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 有島武郎さんの死を悼んだ歌。この両人の関係は前にも一度触れたが、晶子さんを十分に appreciate した多くない人の中で、恋人のやうな気持で近づいたのはこの人だけであつた。それだけ晶子さんには掛け替のない男友達であり、同時代人であつた。しかし如何にその死を悼む情が痛切であつても、それが同じ年頃の異性である場合、十分に心を抒べることが出来ない。それが「苦しい」のである。因にその時の挽歌を少し引かう。 書かぬ文字言はぬ言葉も相知れど如何すべきぞ住む世隔る しみじみとこの六月程物云はでやがて死別の苦に逢へるかな 信濃路の明星の湯に友待てば山風荒れて日の暮れし秋 我泣けど君が幻うち笑めり他界の人の云ひがひもなく から松の山を這ひたる亡き人の煙の末の心地する雨

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休みなく地震《なゐ》して秋の月明にあはれ燃ゆるか東京の街
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 大正十二年秋の関東大震災は今日から見れば大したことでもなかつたが、戦争以前の日本人には容
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