げ]
白き門死なん心の進むべき変に備へて固く閉すらん
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 同じく鎌倉での作。海に出る白塗の門が固く閉ざされてゐる。死なうとする心が私にあつてその進行する方向はいふ迄もなくあの門である。そこで変に備へて決して開かないのである。「タンタジイルの死」などの思ひ出される感じである。

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天地の薄墨の色春来れば塵も余さず朱に変りゆく
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 一陽来復の心持を色彩を以て現はせば、こんなものであらう。塵も余さずと云つて万有にしみ通る春の恩沢をあらはし、然らざれば平板に陥る処を脱出させた。

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古の匂ひ未来の香を放つ薬かがせよ我が胸迫る
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 これも前に幾首か例のあつたやうに言葉の音楽であつて大した意味はない。唯朗々と読み上げて一関[#「一関」はママ]の感動を覚えればそれでよいのである。而してこの歌も既にクラシツクになつてゐる。

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霜月や恋の積るになぞらへて衣重ぬる夜となりしかな
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 十一月になつては一枚一枚重ね著をする枚数が増えて行く、
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