した。
美樹君にはおめでたとの由、私も近頃童話を書きはじめてゐますが、美樹君たちの息子や娘がそれを読んでくれる日もあるだらうと思つてゐます。
[#ここから1字下げ、折り返して2字下げ]
●昭和二十五年四月六日 東京都武蔵野市吉祥寺二四〇六より 広島市幟町 原信嗣宛
[#ここで字下げ終わり]
春らしくなりました。みなさんお変りございませんか。美樹君の新家庭もうららかなことと思ひます。扨てペンクラブの会が十五日に広島で行はれますので、それまでに広島へ行くことにしました。着広は十二日か十三日になります。よろしく御願ひ致します。
[#ここから1字下げ、折り返して2字下げ]
●昭和二十五年四月末ごろ 東京都吉祥寺より 広島市幟町 原信嗣宛
[#ここで字下げ終わり]
滞在中はいろいろ御心づくし有難うございました。
久し振りにみんなの元気さうな姿を見て嬉しく思ひました。
今朝無事で東京に戻りました。
こちらは雨で寒く火鉢をかかへてゐます。みなさんによろしく。
[#ここから1字下げ、折り返して2字下げ]
●昭和二十年八月二十三日 広島県佐伯郡八幡村田尾方より 茨城県高萩町
前へ
次へ
全38ページ中17ページ目
小説の先頭へ
文字数選び直し
原 民喜 の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ
登録
ご利用方法
ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング