書簡
家族・親族宛
原民喜
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【テキスト中に現れる記号について】
《》:ルビ
(例)蛇体《じやたい》
[#]:入力者注 主に外字の説明や、傍点の位置の指定
(数字は、JIS X 0213の面区点番号、または底本のページと行数)
(例)※[#「血+卜」、256−3]れし
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●昭和十一年四月三十日 千葉市登戸より 村岡敏(末弟・当時明治大学ホッケー部に在籍し、ベルリンオリンピックに代表として派遣された)宛
[#ここで字下げ終わり]
今朝早くから女房が起すのである それから一日中オリンピツクのことを云つて女房は浮かれ たうたう我慢が出来ないと云ふので速達を出すといふのである 大変芽出度いこととワシも思ふのである この上は身躰に注意し晴れの榮冠を擔つてかへつて來い 原家一同それを望んでやまないのである
[#地から3字上げ]杞
[#ここから3字下げ]
四月丗日
[#ここで字下げ終わり]
村岡敏君万才
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●昭和十一年六月三十日 千葉市登戸より ベルリン在 村岡敏宛
[#ここで字下げ終
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