ニ、まわりの群衆とは、まるで何の縁故もないのだということは、私にもよくわかりました。
私はまる五日間、まだ/\、いろんな人間や学者たちと会いました。ローマの皇帝たちにも、大てい会いました。
いよ/\出発の日が来たので、私はグラブダブドリブの酋長と別れて、連れの紳士と一しょに、マルドナーダーへ帰りました。そして、この港で二週間ばかり待っていると、いよ/\、ラグナグ島行きの船が出ることになりました。この町の人たちは、大へん親切にしてくれて、私を、わざ/\船まで見送ってくれました。
航海は一ヵ月かゝりました。一度は暴風雨に会ったりしましたが、一七一一年四月二十一日に私たちの船はクルメグニグ河に入りまそした。
こゝは、ラグナグ国の東南にある港です。船は、この町から一リーグばかり手前で、錨《いかり》をおろし、水先案内に合図をしました。半時間もしないうちに、水先案内は二人連れでやって来ました。
ところが、船員の二三の者が、私のことを、外国人で、大旅行家だと、水先案内に話してしまったのです。するとまた、水先案内は、税関吏に、私のことを話しました。そのために、私は上陸すると、さっそく厳しい
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