して私の考へてる事が皆事実の様な気がするんですの。私にちやんとそれが見える様な、私が知り抜いて確かな事実の様な気迄するんですの。恁※[#「麾」の「毛」にかえて「公」の右上の欠けたもの、第4水準2−94−57]《こんな》手紙を書いたら貴方はお泣きになる? 泣いて下さいね。そして私が恁※[#「麾」の「毛」にかえて「公」の右上の欠けたもの、第4水準2−94−57]に苦しんで居る為だけでも貴方は一生懸命貴方のお仕事をして下さいね。私はほんとうに心配して居ますの。貴方が此事の為に動揺して苦しんで被入りはしないかと思つて。私の考は何が来ても動かないのですし、法律は法律の極め通り進行するでせうしなる様になるのですから少しも心配はないのですが、若《も》し貴方が彼の時の約束に背いて私の苦痛を半分助け様なんて被入りはしないかとそれ許りが心配なのですの。離れて居ては貴方のお心迄が分らなくなつて了《しま》ふ。若し貴方が其※[#「麾」の「毛」にかえて「公」の右上の欠けたもの、第4水準2−94−57]《そんな》お心持から又この暗い世界へ私と同じ様に身を沈めてお了ひになつたらそしたら貴方が死ぬ許りか私も死ぬのですも
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