女中は札幌にさへも行つた事がないと云つてゐた。
然別湖はまだ洋燈《ランプ》ですよと、女中がいゝところだと云つてゐた。宿屋は一軒しかないさうだ。私はとぼしくなつた財布をひらいて、その宿屋はそんなに高くはないでせうねとたづねた。安かつたら二三日は泊りたいものである。
底本:「現代日本紀行文学全集 北日本編」ほるぷ出版
1976(昭和51)年8月1日初版発行
※底本は、物を数える際や地名などに用いる「ヶ」(区点番号5−86)を、大振りにつくっています。
入力:林 幸雄
校正:花田泰治郎
2005年8月20日作成
青空文庫作成ファイル:
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