四国の古里、やっぱり帰えろうかなあ……御飯焚きになってみたとこで仕用がないし……。
オイ馬鹿!
メス!
赤豚!
別れて来た男のバリゾウゴン[#「バリゾウゴン」に傍点]を、私は唄のように天井に投げとばして、バットを深々と吸った。
「オーイ、オーイ」船員達が呼びあっている。
私は宿のお上さんに頼んで、岡山行きの途中下車の切符を、除虫菊の仲買の人に壱円で買ってもらうと、私は兵庫から、高松行きの船に乗る事にした。
元気を出して、どんな場合にでも、へこたれてはならない。
小さな店屋で、瓦煎餅を一箱買うと、私は古ぼけた、兵庫の船宿で、高松行きの三等切符をかった。やっぱり国へかえりましょう。
透徹した青空に、お母さんの情熱が一本の電線となって、早く帰っておいでと呼んでいる。
不幸な娘でございます。
汚れたハンカチーフに、氷のカチ割りを包んで、私は頬に押し当てた。子供らしく子供らしく、すべては天真ランマンと世間を渡りましょう。
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下谷の家
一月×日
カフェーで酔客にもらった指輪が、思いがけなく役立って、拾三円で質に入れると、私と時ちゃんは、千駄木の町
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