う死んでもえゝつもりでやる云いしよりやんした。」
 私はわけもなく涙があふれた。事務員をしたりして、つくした私の男が、大学を出ると、造船所の社員になって、すました生活をしている。どうしても会って帰えらなければいけない。
「こゝから見てると、あんな門位、船につかう××××××を投げりゃ、すぐ崩れちゃうのに。」
「職工は正道でがんすけん、皆体で打つかって行きやんさアね。」
 門が崩れた。
 蜂が飛ぶように、黒点が散った。
 ツルツルした海の上を、小舟が無数に四散して行く。

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潮鳴りの音を聞いたか!
茫漠と拡った海の叫喚を聞いたか!

煤けたランプの灯を女房達に託して
島の職工達は磯の小石を蹴散し
夕焼けた浜辺へ集った。

遠い潮鳴りの音を聞いたか!
何千と群れた人間の声を聞いたか!
こゝは内海の静かな造船港だ
貝の蓋を閉じてしまったような
因の島の細い町並に
油で汚れたズボンや菜っぱ服の旗がひるがえって
骨と骨で打ち破る工場の門の崩れる音
その音はワアン ワアン
島いっぱいに吠えていた。

ド……ド……ド……
青いペンキ塗りの通用門が群れた肩に押されると
敏活なカメ
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