れがそのまま、すてきもないポーズになる。
早い話が、今この伊賀の若侍。
あらたまったようすで、お褥《しとね》の上に御紋付の膝をならべ、お脇息《きょうそく》を引きつけているときは、兄対馬守とはまた別の、一風変わった貫禄がそなわっていて、我武者羅な若々しいなかにも、着飾った競馬馬のような男性美があふれるのですが。
こうして、着流しでやくざ[#「やくざ」に傍点]に寝ッころがっているところは、また妙に御家人くずれみたいなひねった味が出て、女の子をポーッと上気《のぼ》せさせる。
清元《きよもと》か何かうなりながら、片手の蛇《じゃ》の目《め》に春雨をよけて、ニッコリ辻斬りでもやりそうです。
こんなことを考えながら、そばからこの源三郎の横顔を、ほれぼれと眺めているのは、お嬢様の萩乃だ。
「では、どうしても丹波をお斬りになりますの?」
萩乃は、源三郎の寝姿へ団扇《うちわ》で風を送りながら、そうきいた。
あの丹下左膳に連れられて、怖さとうれしさの交錯した不思議な気持で駈けつけた六兵衛の家に、病《やまい》を養っていた源三郎と、萩乃は、たえてひさしい対面をした。
それが、どうして知れたのか、
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