ったかどうか――そこらのところも、その木場の甚にただせばわかるかもしれない。
とにかく、大変な金がお高を探して待っていて、それがいま、お高の手へころげ込もうとしている。金に興味のない一空さまだが、そう思うと、お高のために勇躍したこころになった。厚く伊之吉に礼を述べて、その不動新道の店を出た。
三
要橋《かなめばし》ぎわの吉永町《よしながちょう》に大きな家を構えて住んでいる木場の甚は、七十あまりの老人だが、矍鑠《かくしゃく》として、みがき抜いた長|火鉢《ひばち》のまえで、銀の伸べ煙管《きせる》でたばこをのんでいた。見慣れない坊さまの訪客に、ちょっと驚いたようだったが、柘植の家のことで来たと聞くと、あわてて一空さまを上座にすえて、会話《はなし》にかかった。
一空さまは、前置きとして、和泉屋の伊之吉に話したことをもう一度くり返したのち、自分がそのおゆうの娘のお高を発見したというと、木場の甚は、にやりと笑って、いった。
「いままで何人となく、柘植のおゆうさんの娘をみつけたといって人が来ましたが、みんな贋《にせ》ものでございましたよ」
そして、およしなさいましといわんばか
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