うに白くぐったりとなっているので、おせい様は、あわてた声を出した。
「これはいけませんよ。くたびれているところへ陽に当たって、気が遠くなったのでございましょうが、ほんとに大変ですねえ。早くうちへかついで行って、お医者さまに来ていただきましょうよ」
「なに、そんなにしなくても、ちょっと頭でも冷やせばすぐよくなるのです」
 磯五は、尻端折《しりばしょ》りをして、ふところから手ぬぐいを出しながら、小川のほうへ草を分けようとした。その手ぬぐいに水を含ませて来ようというのだ。おせい様がいつになくすこし強い口調で呼びとめた。
「そんなことで直るものですか。この方はあなたのお従妹さんではありませんか。うちへおつれして介抱するのですよ」
 そして、弱よわしいおせい様が、顔を真っ赤にして力んで、お高のからだを抱き起こそうとしているので、磯五も黙って見てはいられなかった。手を出さなければならなかった。
「いいのですよ、おせい様。わたしがかかえて行きますから。ほんとにおせい様は――」
 磯五はそういいかけて、濡れた着物のようになっているお高を、小腋《こわき》にさらえこんでから、あとをつづけた。
「親切なおせ
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