たようにするのも、見えすいているようで面白くないのだ。その金を出す形式について、龍造寺主計は、あたまを悩ました。
 掛川の具足屋について、一伍一什《いちぶしじゅう》を聞いた。それを考えた。若松屋惣七が、この掛川の具足屋で大穴をあけて、そのためにこんにちの破滅を招いたということは、ちょっと合点がゆかないのだ。このことは、うき世離れがしているようで、旅をしていろいろな人間に会っているので、世俗のことに通じている龍造寺主計を、不審がらせた。
 それも、お高のはなしで判明した。若松屋惣七は、商人の柄になく、出さなくてもいいところへ金を出したりして、侠気《きょうき》といえば侠気だが、それでいま苦しんでいるというのである。が、ここしばらく持ちこたえていさえすれば、具足屋という旅籠《はたご》が、もうけを上げるようになることは、見えすいているというのだ。龍造寺主計は、考えていた。
「わたしも、ここらでいいかげん、ちょっと落ちついてみてもいいのだ」と、いった。「腰をすえて、若松屋惣七どののように、町人に鞍《くら》がえするも、また面白いかもしれぬ」
 冗談でもなさそうだった。そして、つけ加えた。
「それで
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