あみ》風に――面倒な注文でございますが、御影堂では、夜も昼も、職人から主人からかかりきりで、それもやがて、仕上げに近いと聞きましてございます。心配でございますが、どうすることもならず――。」
影絵を見る
一
お白書院《しろしょいん》に、飾りつけができていた。
大広間上席、帝鑑の間、柳の間、雁の間、菊の間と、相役が席についた。
静寂が、城中に渡って、柳原大納言、正親町《おおぎまち》中納言、甘露寺《かんろじ》中納言の三卿が、お上りという時だった。
服装のことなど、教えてないはずだから、場違いの長裃《ながかみしも》でも着けていはしまいか――そうだと面白いのだが、と、吉良が、美濃守の姿を求めると、立派に大紋烏帽子だった。
吉良は、拍子抜けがして、美濃守が前へ来ても、このあいだからのように、何か一こと敵意を示してやるだけの気にも、なれなかった。
口を切ったのは、美濃守だった。
「御次第書とかいうものがあろうかの。見せられい。」
横柄《おうへい》なことばつきになっていた。
吉良は、無言で、相手を凝視《みつ》めた。
「おい、御次第書は、どうした。ないのか。本
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