らざる口論をしていて、いつになつたら真犯人を捕える気なのだろう。
われわれは林田の家を出るとすぐ別れた。
これで五月二日の事件は終つた。
6
五月三日の朝早く私は藤枝にねこみをおそわれた。と云つてもこの朝、私はめずらしくね坊をしたのでおきて見ると七時だつた。
「おい、これからもう一度林田を訪問するんだ。君一緒に来いよ」
藤枝[#「藤枝」は底本では「林田」]はただならず興奮している。
「何だ。また議論かい。昨日の議論のつづきかい。ノンセンスだ。いや断じてノンセンスではない! のおさらいかい」
「馬鹿なことを云わずに早く出て来たまえ。さつきから林田の家に電話をかけているんだがどうしても向うが出ないんだ。秋川の家にでも行つてるかと思つて今かけたが、そつちにもいないらしい。ともかく一緒に来い」
「だつて留守じや……」
「留守だか何だか判らないんだよ、電話に家人が出ないというだけなんだ。さあさあ、さつさと出かけるんだ」
何のことやらわけが判らないがむやみと藤枝がせき立てるので私も手早く支度をしてタクシーをよびすぐに林田の家へといそいだ。
田舎まる出しの女中が出たが、主
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